○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) 済みません。失礼しました。
勉強不足で申しわけございません。 次に、富岡市の
教育行政方針の
基本理念の達成度といいますか、評価度といいますか、どのように考えておりますか。
幼児教育と
義務教育、それぞれ別々にお願いいたします。
○議長(
市川廣計君) 教育長。
◎教育長(
宮前有光君)
幼児教育につきましては、富岡市は市立の幼稚園は
妙義幼稚園のみでございます。あとは幼稚園につきましては私立の幼稚園が活躍していただいております。ほぼ望む幼稚園には入れているのではないかなというふうに考えております。 それから、
義務教育もこれは地域性がありますので、ほぼ達成できているのかなと。それでまた、ここのところへ来て
特別支援教育がしっかり固定化されて、位置づけられましてきておりますので、そういった意味でも就学、それから教育を受ける権利を侵害されているような
子供たちは、富岡市には存在しないのではないかと考えております。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) ありがとうございました。ほぼ富岡市の場合では達成していらっしゃるということのようです。大変よいと私は思います。 では、次に②の今後の
教育行政についての質問の前に、
地方教育行政の組織及び運営に関する法律という法律がございます。この法律に基づいて幾つかの質問をして、確認したいことがあります。お答え願うのはたくさんの方がいるのですが、市長さん、教育長さん、
総務部長さん、また
教育部長さんに知っているか、これについてお聞きしたいのですが、皆さんは法律に大変熟知していると思います。ですから、こんなことを聞くのはまことに恐縮なのですが、この
地方教育行政の組織及び運営に関する法律、この法律、略して地教法、これは今の方々、ご存じでしょうか。
○議長(
市川廣計君) 市長。
◎市長(
岡野光利君) そういう法律があるのは承知しておりますけれども、詳しい内容はわかりません。
○議長(
市川廣計君) 教育長。
◎教育長(
宮前有光君) 承知しております。
○議長(
市川廣計君)
総務部長。
◎
総務部長(
尾高良行君)
法律そのものがあるのは承知しておりますが、内容については十分把握しているとは思っておりません。
○議長(
市川廣計君)
教育部長。
◎
教育部長(
橳嶋秀夫君) 法律については承知しております。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) ありがとうございました。皆さん、略して地教法といいますが、この法律は名前は知っているけれどもという方もいらっしゃったのですが、大体あるということはご存じだということがわかりました。大変失礼いたしました。 議長、お願いがございます。
参考資料として今の地教法、これを議員の皆さんに配付して、参考にしていただきたいと思うのですが、よろしいでしょうか。
○議長(
市川廣計君) はい。許します。
◆4番(
長沼今朝男君) ありがとうございます。では、事務局の方。 (資 料 配 付)
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) 配付ありがとうございました。次の質問、これに沿って質問いたします。 この
地方教育行政の組織及び運営に関する法律、略して地教法、この第4条をごらんください。任命という項があります。読みます。「
当該地方公共団体の長の被選挙権を有する者で、人格が高潔で、教育、学術及び文化(以下単に「教育」という。)に関し識見を有する者のうちから、
地方公共団体の長が、議会の同意を得て、任命する」、こう記してあります。 そこで、教育長にお尋ねいたします。この条文のある、教育長は教育についての識見はどのようにお持ちでいらっしゃいますか。簡単で結構です。
○議長(
市川廣計君) 教育長。
◎教育長(
宮前有光君)
一般国民としての知識というものは当然私も持っているつもりでおります。それに加えて、私は教育者の家庭で育ったものですから、その部分。それからまた、
教育現場に友人等たくさんいるものですから、その部分。それから、学校のPTAの会長をやらせていただいたり、
教育振興会の会長をやらせていただいたり、同窓会の役員をさせていただいて経歴もありますし、やっておりますので、そういった意味でも一定の教育に対する知識、考え方は持っているつもりでおります。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) ありがとうございました。私がこのような質問をしたのは、教育長は
司法書士という立派なお仕事をしていらして、このお仕事は日本は
法治国家ですから、この
法治国家の根幹を担う大変立派なお仕事だと考えております。また、
教育委員並びに教育長さんたちは、
教育行政について特に経験を持っていなくてもよい。また、要は大局的な立場で識見と能力を持っていればいいものと物の本には書いてございます。ですから、私は
大変教育長がかけ離れているとは思っておりません。 ところで、教育長にお聞きします。教育長は、
日司政連という
日本司法書士政治連盟という団体の役員を平成21年4月からなさっていますね。
○議長(
市川廣計君) 教育長。
◎教育長(
宮前有光君) しております。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) ありがとうございました。今お答えいただいた略して
日司政連、
日本司法書士政治連盟、そういう団体です。この団体は、一応私の調べたところによると
政治団体でございます。ですから、先ほどのこの条文、
地方教育行政の組織及び運営に関する法律、この11条を見ていただければ服務というのがあります。そこの第5項、読みます。「委員は、政党その他の
政治的団体の役員となり、又は積極的に
政治運動をしてはならない」。要するに委員さんは政党その他の
政治団体の役員になってはいけませんよ。また、もう一つ、積極的にこれは別の問題で、役員でなくても積極的に
政治運動してはいけません。そういう条文だと解釈されています。これに連動して、第7条を見ていただけば罷免というのがあります。読みます。「
地方公共団体の長は、委員が心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認める場合又は職務上の
義務違反その他
委員たるに適しない非行があると認める場合においては、
当該地方公共団体の議会の同意を得て、これを罷免することができる」。これは大変問題のある、また条文に抵触しているというふうに私は思うのですが、現職の教育長さんがこのような立場で抵触していると思われます。 そこで、市長にお聞きいたします。どなたがこの教育長を任命したのですか。
○議長(
市川廣計君) 市長。
◎市長(
岡野光利君) まず、私ではありません。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) では、どなたですか。
○議長(
市川廣計君) 市長。
◎市長(
岡野光利君) 私の前任者であります。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) 前任者というのは、前市長ということですね。
○議長(
市川廣計君) 市長。
◎市長(
岡野光利君) そうであります。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) ここには前市長さんはいらっしゃらないのは当然ですが、私はぜひお伺いをしたかったのですけれども、これ残念です。 教育長は、平成20年6月に任命されていらっしゃいます。その翌年の21年4月、約8カ月か9カ月の後にこの役員をなさっております。前市長との任期中にもダブっております。ですから、ぜひお聞きしたかったのは、これは残念なのですが、ではその当時、当局の部課長さん、また現在の部課長さんでも結構です。お聞きいたします。市長がこの人を任命してくれと、任命するのだと言った際に、あなた
たち部課長さんは、「教育長であればこんなような制約がありますよ、大丈夫ですか」、その後も確認して、任命するときに「こういうことは制約がありますからだめですよ」と言うのが当然でしょう。私たちここにいるみんな議員は、私を含めて議員さんは、
議会事務局から嫌というほど
兼業禁止ですよ、兼職は禁止ですよ、大変ありがたい指導をいただいております。あなた
たち当局はそういうことをしなかったのですか。
総務部長、
教育部長、お聞きしたい。
○議長(
市川廣計君)
総務部長。
◎
総務部長(
尾高良行君) 私はその当時は企画を担当しておりました。その
人事案件そのものについては直接関与する立場にはありませんでしたので、そのときの市長さんもしくは関係者の皆さんが、この人はということで立派な人を選任されたのだなというふうにしか私は思っておりません。法律的なものはチェックはいたしませんでした。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) では、その当時どなたなのですか、教えてください。教えてください。どなたですか、その当時の、任命当時の。
○議長(
市川廣計君)
総務部長。
◎
総務部長(
尾高良行君) 当時
人事案件を提出した担当ということなのでしょうか。議会に提案するのは
市長部局で提案するのですけれども、そのときの担当者ということでよろしいでしょうか。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) もう結構ですよ。どなたでも結構ですから、言ってください。
○議長(
市川廣計君)
総務部長。
◎
総務部長(
尾高良行君) 当時の組織からいいますと、
市長公室、その上に政策監という部長職なのですけれども、そこの担当が所管をして、当時は総務課といいましたか、
安全安心課といいましたか、そこが議案を取りまとめて議会に送付するという仕組みになっております。 以上です。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) では、どなたですか。
○議長(
市川廣計君)
総務部長。
◎
総務部長(
尾高良行君) 提案者はすべて市長でございます。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) 市長がそんなことを全部調べられる。私
たち議会は、議会の事務局から言っていただいているのでしょう。何で市長、市長と言っているのですか。では、その当時の市長がしたということですね、全面的に。
○議長(
市川廣計君)
総務部長。
◎
総務部長(
尾高良行君) その当時のことは私は覚えていませんが、現在のシステムでいきますと、
教育委員会……
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) よくわかりましたと言いたいのですが、よくわかりません。こんなことをしていても仕方がないので、次へ進みます。 先ほどあなたたちは知っている、地教法を知っているのだと。私は、今気持ちの中で大変もやもやしています。苦言を呈したい。このような安易な一般的に言うといいかげんなまた
なあなあ政治、行政をしているのが、私は自分の目と耳を疑います。このような場当たり的な市政、行政を行っているということは、だれが不幸になると思いますか。それは
富岡市民の皆さんです。市民の皆さんは一生懸命働いて、血税とも言うべき税金を納めて、少しでも富岡がよくなってくれればよいという思いでいるのですよ。これではあきれて物が言えません。 しかし、私がこの4月に議員にさせていただいて、4カ月半がたちました。その間に不祥事が3つありました。1つは、5月の所得税の不納付。うっかりミス。2つ目は、6月の
警備員窃盗事件。かぎを全部渡して、金庫のかぎも渡す。これは意識のなさ。3つ目は、このような今の不祥事。大変4カ月半の間に、私が議員になってから4カ月半、不名誉なことばかりです。この議場の中にいる全員の人たち、すなわち私を含めて議員の皆さん、市長を初め市当局の皆さん、全員が心を改めて、
一致結束をして富岡のために、また富岡が少しでもよくなるよう歩まねばならないと私は思っています。 幸いにも私
たち議員は、新議員になった当初6月に、議会を改革して市民の皆さんのために働こうという思いで議会改革検討委員会なるものが設置されました。これは大変すばらしいことです。いずれの時期に素案ができ、立ち上がるでしょう。一方、市長を初め市当局の皆さん、意識を改革してあなたたちが行政に携わるという意味で
意識改革検討委員会というような組織を立ち上げるというふうな気持ちはありますか、ないですか、市長さん。 (「質問がずれているよ。
教育行政じゃないんかい」の声あり)
○議長(
市川廣計君) 市長。
◎市長(
岡野光利君) ご指摘の件につきましては、それの
職員対策、
職員対応ですね、対策を行っております。
○議長(
市川廣計君) 4番。
◆4番(
長沼今朝男君) ありがとうございました。ぜひ期待をして、見守っていきたいと思います。 このように
地方教育行政の組織と運営に関する法律に抵触するような事態が発生しました。私は、これより
教育行政についての質問を続けることはできません。私がとやかく言うことではありませんが、この市長を初め市当局の方々が早急にこの問題に対して判断をしていただくしかありません。また、私どもは、議員の
皆さんたちは、当局が早急に対応しない場合には、議会として何らかの対応をしなければいけないと思います。 以上、私は質問を続けることができません。質問終わります。
△休憩 午前10時36分休憩
○議長(
市川廣計君) 暫時休憩いたします。
△再開 午後 1時30分再開
○議長(
市川廣計君) 再開いたします。
△続・
一般質問
○議長(
市川廣計君) 4番
長沼議員の質問は終了いたしました。 次に、14番議員
高橋總一郎君、登壇の上、質問願います。(14番
高橋總一郎君登壇)
◆14番(
高橋總一郎君) それでは、議長にお許しをいただきましたので、さきに通告しておきました2点についてご質問させていただきます。 まず、第1点目は、
富岡製糸場と
まちづくりについてでございます。平成17年に
中心市街地の
区画整理を廃止し、
富岡製糸場と
まちなみ保存への転換を図り、時期同じくして平成17年度から平成21年度の5年間にかけまして、
まちづくり交付金を活用し、
あい愛プラザ、宮本町駐車場及び
まちなか交流館、
上町駐車場及び
もてなし広場、
銀座まちなか交流館、「まちの駅富岡」、
まちづくり計画38号線の整備が行われました。そして、昨年、今年度、県事業として
駅前道路の整備、
富岡駅舎の建てかえがスタートし、関連し、
当市単独事業として駅前の整備もスタートしました。また、昨年度より検討を行っている
市庁舎検討委員会も今年度中には具体的な答申がなされると思います。 そこで、市長に2点ほどお聞きいたします。
区画整理を断念し、製糸場を核とした
まちづくりにシフトした今日、
まちなみ保全、
観光振興、
まちなか居住、
生活道路、広場、
防災防火などの市街地の
環境整備についてどのように考えているのか。 2点目といたしまして、
富岡製糸場の隣接、東西、北道路及び城町通り、
ブロック塀、
製糸場角の
公衆トイレの
整備計画はどのようになっているのか。 大きく2つ目といたしまして、
交通弱者についてお伺いいたします。当市では、
福祉タクシー援助、
スクールバス運行、
送迎バス運行、
代替バス事業として
乗り合いタクシー維持、
利用促進敬老割引補助、
公共交通対策事業として
地方鉄道軌道整備、
鉄道軌道輸送高度化整備など主だった
交通関連事業を進めております。 そこで、市長にお伺いいたしますが、昨年度行われました
事業仕分けで
代替バスの事業、
乗り合いタクシーですが、これについて判定は、一部見直しすべきとのことでした。結果を踏まえ、額部、小野、丹生線に加え、本年2月より一部黒岩線にもディマンドシステムを導入したようですが、導入後の状況と今後の
代替バス事業、
乗り合いタクシーについてどのような検討がなされているのか、お聞かせください。 以上をもちまして、壇上からの質問とさせていただきます。
○議長(
市川廣計君) 市長。 (市長
岡野光利君登壇)
◎市長(
岡野光利君) それでは、
高橋議員さんのご質問に順を追ってお答えを申し上げます。 初めに、
富岡製糸場と
まちづくりにつきましてお答えいたします。市では、
中心市街地の活性化を図るため、
土地区画整理事業を推進しておりました。しかしながら、平成15年8月、群馬県は
富岡製糸場の
世界遺産登録に向けた取り組みを進めることになりました。
富岡製糸場の
世界遺産登録には、
富岡製糸場の周辺部が緩衝地帯、いわゆるバッファゾーンとして適切に保全されていることが前提条件となります。保全する上では、
富岡製糸場を背景としたまちなみの意義や市街地として歴史を重ねてきた過程を考慮し、歴史的なまちなみや街道の形状などを保全することが大切となるため、平成17年3月に
富岡製糸場の
世界遺産登録を見据え、歴史的なまちなみや街道を保全し、地域資源を生かした
まちづくりに事業手法を180度転換し、今日に至っておりますことは、ご案内のとおりでございます。 平成18年3月に策定した
まちづくり計画では、
富岡製糸場の
世界遺産登録を見据えて、地域資源を生かした持続可能な
まちづくりの目標といたしました。これは、近代産業発祥の礎となった
富岡製糸場を初め日本三奇勝の1つ、妙義山や周辺の里山、地域固有の文化や歴史を重ねたまちなみなど地域資源を生かし、富岡固有の魅力を創出するとともに、にぎわいと活力ある安心安全な
まちづくりを進めるものでございます。また、生活者の視点、周辺の地域から集まる市民の視点、観光客などの来街者の視点を念頭に置きながら、将来に向けた持続可能な
まちづくりを推進していくものでございます。 基本計画としては、道路
整備計画、歴史を生かしたまちなみ景観形成、歴史的建造物の保全活用、商業活性化に向けた取り組み、かいわい性のある飲食店街の整備と路地の再生、公営住宅等の整備、駐車場整備とサイン計画、広場オープンスペース配置計画を位置づけております。また、事業実施に当たっては
まちづくり交付金等を活用することとし、平成17年度から昨年度まで6カ年をかけて、総事業費約13億円を投じ、
まちづくり事業を進めてまいりました。 さて、ご質問の1点目、
区画整理を断念し、製糸場を核とした
まちづくりにシフトした今日、
まちなみ保全、
観光振興、
まちなか居住、
生活道路、広場、
防災防火などの市街地の整備についてどのように考えているかにつきましてお答えをいたします。
まちづくり計画では、短期、中期、長期の事業計画を立て、市街地整備を進めることにしており、昨年度が短期計画の最終年度となっておりました。これまでの整備状況等を検証してみますと、整備が完了した事業、現在まで実施に至っていない事業もございます。また、当初、中期に計画していた事業で完了した事業もございます。具体的に申し上げますと、完了事業は
あい愛プラザ整備、3カ所の駐車場整備と
まちなか交流館整備、
まちづくり計画38号線のほか宮本町ポケットパークの整備、
上町駐車場及び仲町駐車場内への耐震性防火水槽の設置、まちなか飲食店街の下水道工事や景観計画策定、景観条例の制定、景観形成助成金交付要綱の制定等であります。また、
富岡駅舎並びに駅周辺整備も群馬県の支援をいただきながら実現の見通しが立ちました。 これに対し、計画していた事業で実施に至っていない事業は、まちなかの路地の路面修景事業、旧吉野呉服店の改修活用事業、
まちづくり憲章の制定事業、商店街イメージアップ事業等であります。完了事業のうち景観計画、景観条例等は、製糸場周辺のバッファゾーンを担保し、今後の
まちなみ保全整備等の基本を定めたものでございます。駐車場や
まちなか交流館は、
観光振興や製糸場見学者の受け入れ体制を円滑にしております。ポケットパークや下水道整備、防火水槽の設置は、まちなかの生活環境の改善や防災対策に寄与するものと考えております。 このように着実に事業が進んでおりますが、一方で課題も山積しております。特に早急に進めなければならないことといたしましては、まちなかの回遊性を図ることや、
富岡製糸場と妙義山など地域資源との連携でございます。
富岡製糸場には、ここ数年、毎年20万人を超える見学者が訪れておりますが、市内での滞在時間が短く、経済的な効果につながっていないことが挙げられます。ほかにも多くの課題がございますが、平成26年度の
世界遺産登録を見据え、優先順位を定め、群馬県や富岡商工会議所、とみおか観光
まちづくり推進協議会等の
関係機関とも調整を図りながら、引き続き効果的な事業が実施できるよう努めてまいります。 また、事業実施に当たりましては、補助金等の財源確保にも努めなければなりませんので、現在次年度から社会資本整備総合交付金、これは旧
まちづくり交付金でありますが、この交付金が活用できるよう計画作成の準備を進めておりますので、ご理解を賜りますようお願いをいたします。 次に、
富岡製糸場の隣接、東西、北道路及び城町通り、
ブロック塀、
製糸場角の
公衆トイレの
整備計画につきましてお答えいたします。初めに、
富岡製糸場の文化財としての経過を申し上げます。
富岡製糸場は、その価値が認められ、平成17年7月に敷地面積5万5,391.42平方メートルが国指定史跡となり、建造物につきましては平成18年7月、重要文化財として繰糸所を初めとする官営期の建造物7棟1基1カ所が指定されました。これにより
富岡製糸場は、全国的にも数少ない史跡と重要文化財のダブル指定となったわけでございます。その後、平成19年1月には、ユネスコ世界文化遺産暫定リストに記載され、平成20年1月には製糸場の保存管理と活用整備の指針とするため、旧
富岡製糸場保存管理計画を策定いたしました。現在は、保存管理計画をもとに、
富岡製糸場がその価値を維持しながらどのように活用されるべきかという施設全体の将来像を示す旧
富岡製糸場整備活用計画を策定中でございます。 さて、ご質問の城町通りを除く製糸場を囲む東、北、西の3方の市道及び外周の
ブロック塀、製糸場北東角にございます
公衆トイレにつきましては史跡指定地内でございます。史跡に指定されているのは、当初官営期の工場敷地と周囲の用水路部分に、明治41年から戦前までの蚕種製造所敷地を合わせた範囲でございまして、何らかの変更をする場合には
文化財保護法に基づく所定の手続が必要となります。保存管理計画には、保存管理の方針と現状変更の取り扱い基準が定められておりまして、原則として史跡整備、保存活用以外の現状変更は行わないとしております。特に史跡及び史跡の保護対象要素が滅失または毀損するおそれがある行為、保護対象要素の景観や価値を著しく減じるおそれがある行為、地下遺構を破壊するおそれのある行為の現状変更は行わないとしております。このようなことを踏まえながらも、
まちづくりや景観の観点から見ますと、製糸場の美しい建造物に対して、既存の
ブロック塀や
公衆トイレは調和がとれているとは言いがたく、大勢の市民の方から同様な意見をいただいており、市といたしましても早急に整備を進めてまいりたいと考えております。 そのために
ブロック塀やトイレの改修等につきましては、これまで整備活用委員会の専門委員会へ協議をお願いするとともに、文化庁や群馬県とも数度にわたり協議をしてまいりました。しかしながら、現在は整備活用計画が策定されていないこと、また
世界遺産登録の推薦書の提出が決定していないことから、協議が進捗していない状況となっております。したがいまして、まずは文化庁、群馬県及び
関係機関と協議を進め、今後の
富岡製糸場の整備活用の基本的な考え方を示す整備活用計画を策定することを第一義として取り組んでおるところでございます。 また、
世界遺産登録につきましては、平成26年度の
世界遺産登録を目指し、来年度には推薦書が提出され、平成25年夏ごろにはイコモス、いわゆる国際記念物遺跡会議の現地調査が行われることが想定されます。この調査の際に大規模な工事をしていることはイメージダウンになることが懸念されますので、本格的な整備は現地調査後からにならざるを得ない状況でございます。しかしながら、支障の少ないと思われる建物や工作物等につきましては、個別に
関係機関と協議を行い、順次整備を進めてまいりたいと考えております。 なお、城町通りにつきましては、製糸場の門前に位置する重要な通りと理解しております。製糸場への見学者が急増する中で、平成19年秋には歩行者の安全対策を図るため、一方通行の社会実験を計画しましたが、地元住民との合意形成が図られず、今日に至っております。また、電線類の地中化も計画しておりますが、概算で約1億3,000万円の費用と工事期間が長期にわたることが想定され、周辺住民の生活面での支障が生ずることを考慮するとともに、交通体系が定まらず、道路構造も決められないために、実施に至っていない現状にございますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 次に、2点目の
乗り合いタクシーのディマンドシステム導入後の状況と今後の検討内容につきましては、実務的、数値的なご質問でありますので、
企画財務部長からお答え申し上げますので、よろしくお願いをいたします。 以上、壇上からの答弁とさせていただきます。
○議長(
市川廣計君)
企画財務部長。
◎
企画財務部長(須藤良夫君) それでは、命によりまして
高橋議員さんの
乗り合いタクシーのディマンドシステム導入後の状況と今後の検討状況につきましてお答えを申し上げます。 初めに、平成21年度に導入した
乗り合いタクシーでのディマンドシステム導入後の実績につきまして、路線ごとの乗車人数を申し上げます。まず、額部線でございます。平成21年度乗車総数は7,107人で、うちディマンド利用者数は25人。平成22年度乗車総数は6,208人で、うちディマンド利用者数は15人。平成23年7月までの乗車総数は2,096人で、うちディマンド利用者数は3人でございます。次に、小野線でございます。平成21年度乗車総数は3,241人で、うちディマンド利用者数は162人。平成22年度乗車総数は3,147人で、うちディマンド利用者数は191人。平成23年7月までの乗車総数は1,057人で、うちディマンド利用者数は50人でございます。次に、丹生線でございます。平成21年度乗車総数は6,656人で、うちディマンド利用者数は830人。平成22年度乗車総数は6,424人で、うちディマンド利用者数は952人。平成23年7月までの乗車総数は1,775人で、うちディマンド利用者数は121人でございます。また、本年2月21日より導入しました黒岩線につきましては、平成21年度乗車総数は2,493人、平成22年度乗車総数は2,186人で、うちディマンド利用者数は3人。平成23年7月までの乗車総数は766人で、うちディマンド利用者数は19人でございました。このように近年の傾向では、年々乗車人数が減少しているのが現状でございます。 続きまして、
乗り合いタクシーの今後についてお答えを申し上げます。現在の
乗り合いタクシーの
基本方針は、公共交通機関としてのシビルミニマム、これは住民のために備えなければならない最低限の生活環境基準というものでございまして、これを考慮いたしまして運用対応や路線見直しなど事業の的確化を進め、交通空白地帯における自動車運転免許証や自家用車を持たない高齢者や学生等の足の確保を図っているものでございます。特に通院や買い物に利用する高齢者の足の確保のため、地域に根差した運行を維持するよう努めますと定めております。 なお、平成22年度に地域大学連携事業として前橋工科大学、群馬パース大学の協力を得て
乗り合いタクシーの利用実態調査を行いましたので、その調査結果について若干触れさせていただきたいと思います。この調査では、平成22年9月に市民アンケートとして無作為に抽出した2,134人に調査票を配布し、62.7%に当たる1,339人から回答をいただきました。この調査の結果では、
乗り合いタクシーの必要性につきましては、通院時の交通手段、高齢者や障害者の交通手段、運転できない人の交通手段としては役に立っていると回答した方が多い状況で、その必要性についての認識は高い状況にありますが、ご自身の交通手段、家族の交通手段としては余り役に立っていない、全く役に立っていないと回答されている方が約70%で、実際に市民生活の中では
乗り合いタクシーは使われていないという現状がうかがえます。しかし、ご自身の交通手段、家族の交通手段としても約10%の方は非常に役に立っている、少しは役に立っていると回答されている方もいらっしゃいます。免許を持っていない方、専用自動車を持っていない方など、公共交通機関以外に交通手段を持たない方がいらっしゃるのも事実でございます。
乗り合いタクシーの運行は必要であると回答されている方が約60%いることや、実際の市民生活における利用状況を考えますと、市の
基本方針でもご説明しましたとおり、公共交通機関としてのシビルミニマムを考慮しまして、事業の的確化を進めていく必要があると考えております。 また、今回の調査報告におきましても、通常のタクシー利用による車両の小型化の検討、定時定路線から区域運行への移行など、今後の検討課題として挙げられているところでございます。今後につきましては、この調査報告を参考としまして、乗車人数が少なく、距離も短い路線につきまして、地元説明会等を実施しながら、地域の合意を得る中でおおむね3年をめどに見直しを行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 以上、第1質問の答弁とさせていただきます。よろしくお願いします。
○議長(
市川廣計君) 14番。
◆14番(
高橋總一郎君) どうも貴重なご意見というか、ご答弁ありがとうございます。平成15年の歴史的遺産に集うにぎわいと交流の
まちづくり健学集遊、そして平成18年の地域資源を生かした持続可能なまち、こういう2冊の
まちづくりについての指針が出されているわけですが、それに基づいて今までの事業が遂行されてきたと思っております。 その中で先ほどご答弁いただいた、まず平成26年度の
世界遺産登録を見据えて、優先順位を定め効果的な事業が実施できるよう努めると述べております。その具体的な施策や考えをお聞かせ願いたいのと、社会資本整備総合交付金というものがどういうものなのか、お聞かせ願えればありがたいと思いますので、よろしくお願いします。これは部長にお伺いします。
○議長(
市川廣計君)
世界遺産まちづくり部長。
◎
世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) お答えを申し上げます。 まず、社会資本整備総合交付金でございますが、これは地域の歴史や文化などを生かした個性あふれる
まちづくりを実施し、地域の活性化を図ることを目的としております。現在この交付金を受けるための前提となります都市再生
整備計画の作成につきまして、群馬県と事前調整を行っているところでございます。計画の内容といたしましては、3つの柱がございます。1つ目は、まちなか飲食店街の路面整備と修景事業でございます。まちなかの路地につきましては、下水道工事が平成22年度に終了し、現在は仮舗装となっております。このため、本舗装施工時に景観やまちなか、回遊性の向上に資するよう整備を実施してまいりたいと考えております。 2つ目は、上州富岡駅周辺の整備でございます。駅舎と駅前広場は群馬県が整備を行うこととなっておりますが、周辺の
あい愛プラザ駐車場とその周辺用地の確保並びに整備は富岡市が行うこととなっておりますので、これを実施いたします。 3つ目は、まちかど遊YOUプラザのファサードの改修事業でございます。景観計画が策定され、今年度中には景観ガイドラインも策定されますので、行政が率先してまちなみの修景を進めてまいりたいと考えております。また、都市再生
整備計画は、おおむね3年から5年間の計画を立て、計画する事業も変更、追加が可能でございますので、旧吉野呉服店の改修活用事業やその他必要とされる事業につきましても、合意形成を図りながら実施してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 14番。
◆14番(
高橋總一郎君) 今3つの柱ということで、皆さん飲屋街を歩くとわかると思うのですが、下水道工事が終わって段差がついて仮舗装の状態になっているわけです。その仮舗装についても、実は周辺
まちづくり協議会でしたか、
富岡製糸場。その中で路地の利活用や、また路面のハザード等のいろいろのご意見も出ています。今後進める上において、ぜひともそういう住民の声をしっかり聞いていただいて、今後の
まちづくりの道路整備に進めていただければありがたいなと思っています。 もう一点、3つ目の吉野の呉服店の改修活用事業ですが、実は私がとみおか観光
まちづくり推進協議会の会長をさせてもらい、また副委員長で宮沢議員にお願いして、歴史的建造物の利活用ということで市長にも答申をさせていただきました。そのような中で吉野の呉服屋さんの利活用も検討させてもらう中で、ただそのときの検討というものはあくまでも構造的な問題だとか予算的な問題とかそういうものは無視して、あくまでも地域の人や観光客が何を望んでいるのだろうということで、3点について答申をさせていただいた経緯がございます。この間の3.11の東日本震災後、ついこの間ちょっと吉野の呉服屋さんを見させてもらう機会がありまして、見させていただきました。非常に傷んでおります。実は、恐らく神部医院さんと大村屋さんがあって、あの建物はつぶれずにいたのかなと思うぐらい両サイドの建物に寄りかかっていたり、また大屋根などは相当傷みがあります。ぜひ今後進める上において、高橋部長が
まちづくり課長の時代に恐らく当時の利活用とか、また計画等も立てた経緯があると思うので、もう一度再度その辺をしっかり検討した上で、今後の利活用に役立てていただきたいと思いますし、その辺しっかり検証しないと、やはり大きなものでございますし、恐らく活用するといっても新たに建てかえるほうがいいような場合もありますし、いろいろの問題が出てくるのではないかと思いますので、その辺をしっかり踏まえた上で取りかかっていただければありがたいなと思います。 次に、2番目の小さく、今回は
一般質問が一問一答ですので、少し細かくお聞かせ願いたいと思います。整備活用計画策定において、文化庁と恐らく群馬県との協議をなさっていると思うのです。それがどのような状況で今なされているのか。また、実は我々は恐らく多くの市民の方もほとんどの方が、これ平成21年度にも決算で整備利活用計画書ができているのです。ですから、恐らく文化庁のその計画書が上がっているものだというのが我々の認識でございます。そういう中で今調整中ということでお話を聞いておりますので、ちょっとその辺についてお答えくださればありがたいので、お願いいたします。
○議長(
市川廣計君)
世界遺産まちづくり部長。
◎
世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) お答えを申し上げます。 整備活用計画につきましては、文化財の専門家などで組織しております整備活用専門委員会におきまして、昨年度専門委員会としてのご意見をまとめ、ご了承いただいたところでございます。現在は、専門委員会でまとめた整備活用計画案をもとに、群馬県を通じて文化庁と協議を進めているという状況でございますが、文化庁のほうからは史跡整備についての肉付けあるいは計画の具体的な表記などにつきましてご指摘を受けておりまして、これらを中心に現在検討協議を進めているところでございます。整備活用計画の策定につきましては、
富岡製糸場が重要文化財であり、なおかつ国指定史跡である産業遺産の整備活用に全国的にも先例がないこと、またさきの震災の影響などもございまして、文化庁との協議がなかなか進まない状況ではございますけれども、今年度中には策定をしてまいりたいというふうに考えております。なお、策定に当たりましてご尽力いただいております市民委員会あるいは策定委員会の皆様にも、現在の整備活用計画の策定状況や今後の進め方などにつきましても近日中にご報告をさせていただく予定となっておりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 14番。
◆14番(
高橋總一郎君) そういう中で、やはり恐らく市民委員会や策定委員会に、整備活用の景観の策定委員会に入っている方にとってみますと、恐らく平成22年度には一回も開かれていないのではないかと思うのです。ですから、そういう中で非常にその辺の当局に対しての不信感もありますし、その辺をしっかりもう一度修復していただいて、早い時期にやはり整備活用の方向性を出していただきたい。それが、ひいては
まちづくりに反映されていくと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 関連して少しずつ追いながら、最終的にはまたそこへ戻るかもしれませんが、次にちょっと城町通りの合意形成が図られていないとのことですが、その問題点をちょっとお聞かせ願えればありがたいのですけれども。よろしくお願いします。
○議長(
市川廣計君)
世界遺産まちづくり部長。
◎
世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) お答えを申し上げます。 城町通りの一方通行の社会実験で合意形成が図られなかった主な理由でございますけれども、
生活道路であるため、社会実験であるとはいえ、生活に支障が生じる。あるいは、生活が不便となるということで反対というご意見。また、社会実験の結果によっては、そのことが既成事実化し、一方通行になってしまうという懸念を持たれる方による反対がございました。市では、城町通りの交通安全対策の方策を探り、周辺の交通体系のあり方を検討したいと考えまして、平成21年秋には周辺の住民を対象といたしましたアンケート調査も実施いたしました。調査結果を見ますと、一方通行の社会実験につきましては意見が分かれておるところでございます。また、電線類の地中化も計画しておりますが、先ほど市長の答弁にもございましたように、最大の問題点は工事期間が長期にわたり、交通どめ期間も長期となるため、地域住民の生活に支障が生じることから進捗していないという状況でございます。しかしながら、今後も地域の代表でございます
富岡製糸場周辺地区住民協議会あるいは周辺の皆様と協議を重ねてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 14番。
◆14番(
高橋總一郎君) 電線類の地中化計画というのは、なかなかこれ予算もかかるし、時間もかかると思うのです。それで、今富岡市は景観行政団体としても登録しておりますし、必ずしも地中化することがいいとは私どもは思っていないのも事実でございます。しかしながら、17、18、19日と
世界遺産劇場と称して多くの若者が富岡に、恐らく1万数千人の方が訪れてくれたと思っております。また、そういう人たちが訪れている、また動線や状況を見ますと、城町通りをやはり2車線で走らせていくことは非常に難しいのではないかなと思っています。ただ、これは住民の意向もありますし、東西含めて何がしかの道路を整備し、また
生活道路としての確保もしてやる必要もあるのではないかと。そういうことをすることが行政であって、やはり自分たちの目的を達成するためには、基本的にはやはりそれに代替するような案も併用して持ち出さなければいけないのではないかと思っています。これは、だれしもやはり今の現実をとらえれば、今の生活をしていくことが一番楽で、また豊かなので、それを変えるということはなかなか難しい。また、1つの我々が犠牲になるとか、地域の人が犠牲になるとかという意識になってもらっては困るので、少しでもそれに報いるような方策を一緒に提示することによって進められることが基本ではないかと思っていますし、またぜひとも一日でも早く行政としてできることですので、進めていただければありがたいかなと思っています。 次に、
富岡製糸場の
ブロック塀の撤去について、どうも愛する会と富岡市のニュアンスの違いがあるように感じるのです。実は、NPO法人
富岡製糸場を愛する会がこの5月に
富岡製糸場を生かした夢のある
まちづくりというので提言をしているのですが、その中で文化財に対しての取り扱い方の解釈がどうも違っているのです。
富岡製糸場は、同計画により
富岡製糸場の東、西、北の各
ブロック塀と位置づけていますが、それは撤去できるだろうと。ある意味、製糸場の利活用計画書がどうこうではなくて、あくまでもあれは史跡の上に乗っているただの躯体でしかないというような考え方なのです。しかしながら、やはり行政側の考え方とすると、やっぱり史跡の上に乗っている
ブロック塀であり、トイレであるものですから、やはりその辺は文化庁との協議も必要だろうし、これから
整備計画もできないとなかなか進められないだろうというどうもニュアンスなのです。そんなので、ちょっとその辺について当局側の考え方がどういうものなのか、またその辺をどう理解しているのか、ちょっとお聞かせ願えればありがたいなと思っています。
○議長(
市川廣計君)
世界遺産まちづくり部長。
◎
世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) お答えを申し上げます。
富岡製糸場を愛する会からご提案をいただいておりますように、市といたしましても
まちづくりや景観の観点からも既存の
ブロック塀を撤去し、改修していきたいと考えておりまして、機会あるごとに文化庁や学識の方のご意見を伺いながら、具体的な手法を模索しているという状況でございます。
富岡製糸場を地域の宝として市民の皆様が身近で親しみを感じ、市民の憩いの場となるような環境に整備し、
世界遺産にふさわしい
まちづくりをしていくということは、愛する会も市も同じ思いであると考えております。しかしながら、
富岡製糸場は先ほども市長の答弁にもありましたように、敷地全体が史跡に指定されております。市といたしましては、まずは文化財保護を第一義にしなければいけません。また、管理する立場からは、セキュリティーに十分配慮し、整備する必要がございますので、そのあたりはご理解いただきたいと思っております。しかしながら、まずは文化財としての整備活用計画を策定し、愛する会を初め関係する皆様と意見交換をする中で、
世界遺産にふさわしい整備を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 14番。
◆14番(
高橋總一郎君) ぜひその辺を早目に、お互いまちがよくなることがいいことなので、協議して、しっかりと進めていただければありがたいなと。時間が押していますので、少し急ぎますので。
富岡製糸場に向けてイコモスの現地調査が行われることを考えると、製糸場周辺バッファゾーンの整備は急務と考えておりますが、いかがでしょうか。実はこの中でイコモスの調査もあるので、平成26年以後に大がかりな事業はしていきたいというように述べているものですから、ちょっとその辺は私と解釈が違って、できることからまず進めなければいけないだろうと。それをまた、イコモスの調査があるからこそ整備をしていかなくてはいけないのではないかという多くの方々の意見があるのです。そういう中で、ちょっとその辺についてお答え願えればありがたいなと思います。
○議長(
市川廣計君)
世界遺産まちづくり部長。
◎
世界遺産まちづくり部長(髙橋修君) お答え申し上げます。 先ほど申し上げましたイコモスの調査後というのは、基本的には製糸場の中の建物等の整備でございます。近年のイコモスの現地調査におきましては、核となる資産はもとより、緩衝地帯につきましても核資産を守るため保存管理が適切に行われるのかということが重要になってきていると聞き及んでおります。そのため、製糸場周辺の整備につきましては、先ほど市長がご答弁申し上げましたように、財源の確保を図りながら優先順位を見きわめ、順次整備を進めてまいりたいというふうに考えております。特に
富岡製糸場の価値や魅力を高めるためには、富岡の歴史を念頭に置いて、製糸場周辺の景観を守り、意匠をコントロールしていく景観
まちづくりを地元の皆様と進めていく必要がございます。そのためには、市民の皆様とともに景観計画や景観条例、景観ガイドラインを遵守した取り組みが重要でございます。市では、現在景観形成助成金制度を整備し、建物の修理、修景等に最大100万円の助成をしておりますので、ご活用していただきたいというふうに考えております。また、製糸場周辺の良好な景観づくりを進めるには、地域の住民の自発的な活動が不可欠となりますので、住民による景観形成協定の推進を図ってまいりたいというふうに考えております。こうした活動がイコモスの現地調査の際には好評価となると考えておりますので、さらなる景観形成の向上を図るための啓発活動を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 14番。
◆14番(
高橋總一郎君) それでは、ちょっと
まちづくりについてはこのぐらいにして、時間が限られていますので、少し
交通弱者についてお伺いします。 今回
交通弱者というのはいろいろな意味で、子供から始まってお年寄りまでいるのですけれども、少しお年寄りにターゲットを絞って先ほどお聞かせ願いました。ディマンドバスを導入してどの程度の経費がかかり、また経費損失が今後推移していくのか。基本的には、この間の
事業仕分けでもそのような意見が出ていますので、その辺についてどのような推移でこれからいくのか、ちょっとお答え願えればありがたいのですけれども。
○議長(
市川廣計君)
企画財務部長。
◎
企画財務部長(須藤良夫君) それでは、お答え申し上げます。 平成21年度に路線の見直しやディマンドシステムの導入によりまして、経常欠損額は3,717万円となりまして、平成20年度の4,404万8,000円と比較すると687万8,000円の改善がございましたけれども、平成22年度の経常欠損額は3,819万8,000円となりまして、102万8,000円の増となっております。このように路線の見直しによりまして一時的には改善されますが、
乗り合いタクシーの利用者が年々少なくなっている現状を踏まえますと、今後も経常欠損額が増加するものと考えております。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 14番。
◆14番(
高橋總一郎君) 結局ディマンドバスを取り入れても、なかなか財政面においては縮小していかないと。そういう中でもう一点お聞きしたいのですが、高齢化率が進む将来、
交通弱者を高齢者に限定した場合に多くの高齢者が望んでいることは、買い物弱者と通院弱者ではないかと私は思っているのです。今後取り組みとして、今のような
乗り合いタクシーでいいのか、ちょっとその辺をお聞かせ願えればありがたいのですけれども。
○議長(
市川廣計君)
企画財務部長。
◎
企画財務部長(須藤良夫君) それでは、お答え申し上げます。 自家用車保有率だとか運転免許証保有率が大変高い現状は議員さんもご承知のことと存じます。現状の運転免許証保有率につきましては、アンケート結果においては50歳代で97.6%、60歳代で89%と高い保有率でございまして、このまま推移いたしますと、今後においても
乗り合いタクシーの利用者が年々減少することは明らかでございます。一方、自家用車や運転免許証を持っていない高齢者が
乗り合いタクシーの利用者の多くを占める実態もございますので、例えば市街地の中心部は、病院を初めとしてスーパーや商店街などを回る定期循環として運行し、その他の地域は通常のタクシーを利用して乗り合わせて利用していただく相乗りタクシーなども考えるところでございます。しかしながら、現状の変更には地域のコンセンサスが必要でございますので、今後の見直しの中で総合的に判断して、抜本的な見直しを行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 14番。
◆14番(
高橋總一郎君) 実は、これは提案なのですが、経済産業省が平成10年11月26日に買い物弱者とオンディマンド交通についてという資料を出しているのです。これはどういうことかというと、基本的に流通業に補助金を与えてバスを買ってもらって、要は生活用バスを走らせるということなのです。だから、目的化するということなのです。極端な話をしますと、各病院にバスを買ってもらって、病院が送り迎えをすればいいではないかと、そういう論理なのです。今現状市街を見ればわかるとおり、高齢者用の介護施設のバスが朝になると走って、夕方になると送っていくと。まるっきりこのシステムなのですね、基本的には。それで、我々が子供のころはどうだったかというと、例えば工場の送り迎えのバスがまちを走っていたのです。それはやはり公共交通が乏しい中で、いかに労働人口を集めるか、また就業してもらうかという中で、工場みずからが自分でバスを持って、自分で迎えに行っていたと。ですから、ある意味これからは少しシフトを変えて、
乗り合いタクシーを少しその目的的なバスに、今のスクールバスもそうですけれども、そういうようなものの見方に物事を変えていったら、少しずつまた違った取り組みができるのではないかと。また、地方自治の場合は、特に住宅が密集しているわけでもありませんので、住宅地が密集しているわけでもないので、そういうことを考えていくことがこれから肝要ではないかと思っています。ぜひ今後の中で検討していただければありがたいかなと思っています。 時間が少し残っておりますので、最後になりますが、市長にお伺いします。
富岡製糸場と
まちづくり、また
交通弱者について答弁いただき、ありがとうございました。まちは、子供やお年寄りがおり、人が生活をして、そこでなれ合いが成り立ち、日々の暮らしている様があってこそまちだと私は思っております。今回製糸場周辺の整備についてお伺いしましたが、富岡
まちづくり計画では地域資源を生かした持続可能なまちとうたっております。安心、安全面での
防災防火、居住、生活環境は著しく、私は貧弱なまちだと思っておる次第でございます。
中心市街地にとってですよ。このような観点からも、製糸場の塀の問題や道路整備などは行政みずからが進められる事業で迅速な対応をしていただければ、その環境は必ずや変わると思っております。ぜひその辺も踏まえて、市長のお考えと決意をお聞かせ願えればありがたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(
市川廣計君) 市長。
◎市長(
岡野光利君)
高橋議員さんのご指摘のとおり、
世界遺産のまちにふさわしい
まちづくりを進めていかなければならないと。それも早急に進めていかなければならないと思います。課題は山積をしております。 平成26年度の
世界遺産登録を見据えて、
富岡製糸場の整備や製糸場周辺の整備につきましては、優先順位を考慮しながら、限られた時間の中でそれぞれの課題に取り組んで、解決をしていかなければならないというふうに認識しておるところでございます。
まちづくりは行政の力だけではなくて、そこに住む市民の皆さんや事業者のそれぞれの役割を認識して、一体的に取り組むことが肝要であります。特にそこに住んでおられる市民の皆さんの市民生活も大変重要でありますので、この市民を初め
関係機関等と連携を図りながら、堅固な意思を持って事業を推進してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
○議長(
市川廣計君) 14番。
◆14番(
高橋總一郎君) どうも長時間にわたりましてありがとうございました。これで終わります。
○議長(
市川廣計君) 以上で14番
高橋議員の質問は終了しました。
△休憩 午後 2時24分休憩
○議長(
市川廣計君) 暫時休憩いたします。
△再開 午後 2時34分再開
○議長(
市川廣計君) 再開いたします。
△続・
一般質問
○議長(
市川廣計君) 休憩前に引き続き
一般質問を行います。 21番議員 泉部敏雄君、ご登壇の上、ご質問願います。21番。 (21番 泉部敏雄君登壇)
◆21番(泉部敏雄君) それでは、お許しをいただきましたので、私はさきに通告しておきました3件について質問したいと思います。外の雨も大変強くなってまいりました。台風のコースからいきますと、これから関東地方に近づいてくると。そういう意味では、大きな災害にならないことを願っております。 ことしの3月11日には東日本大震災が起きまして、それに伴う福島第一原発の事故など大変な災害が起きました。また、その後も各地で集中豪雨などの被害が出ております。私は、こういう中で、今回は市民の皆さんの安心、安全と、こういう観点から幾つか質問を考えました。特に安心、安全という点では、やっぱり日常的から備えておくことが大変重要だと思います。そういった観点から幾つか質問したいと思います。 初めに、富岡市の地域防災計画についてお尋ねいたします。富岡市では、新しい地域防災計画を作成するための案を作成しまして、ことしの2月ごろだったと思うのですけれども、市民の皆さんにパブリックコメントを求めております。そういう中で作成の作業が進んでいると思います。そこで、幾つかお尋ねいたします。この新しい地域防災計画案が示されたことしの1月ごろだったと思いますけれども、その防災計画の中では、異常気象などによりまして各地に発生しております局地的集中豪雨対策などが盛り込まれていると言われておりまして、今日的な災害等を考えますと作成が急がれる、こうした富岡市の地域防災計画だと思います。 しかし、この計画案が示された後に、あの東日本大震災や福島第一原発の事故が発生しました。この大震災や原発の事故は、皆さんもご承知のように、想像をはるかに超えました災害事故でありまして、国ばかりでなく、地域の防災計画にも大きな影響を与える災害だったと思います。早速群馬県でも地域防災計画の見直しを進め、県内市町村の多くも防災計画の見直しを考えているようであります。そこで、現在富岡市で作成中のこの新しい地域防災計画案について、大震災や原発事故の状況を考慮した見直しを考える必要があるように思います。見直しをする場合、どんな見直しが必要なのだろうか。こういうことをひとつ市のほうからの考え方をお聞かせ願えればと思います。 また、富岡市の耐震改修促進計画というのが平成21年2月に作成されております。この計画は、群馬県が想定しますマグニチュード7をもとにいたしまして、富岡市は比較的揺れにくい地盤になっている。こういうことを前提にした計画であります。しかし、今回の大震災は、こうした想定をはるかに超える規模でした。東日本大震災を受けまして、この富岡市の耐震改修促進計画を見直すことも、また必要だと思いますけれども、いかがでしょうか。市の考え方をお聞かせ願いたいと思います。 次に、自然エネルギーの本格的導入についてお尋ねいたします。福島第一原発の事故は、日本と世界の人々に大きな衝撃を与え、原発に依存したエネルギー政策をこのまま続けていいのかという重大な問題を突きつけたように思います。そして、原発からの撤退と自然エネルギー、再生可能エネルギーへの大胆な転換への世界的な流れが、この事故を契機にさらに大きくなっているように思います。ドイツ政府は、2022年までに原発から全面撤退することを決めました。発電量の約40%を原発に依存しておりますスイスも原発からの撤退を決めております。日本国内でも各種の世論調査で、原発の縮小、廃止を求める声が過半数を占めるようになっております。福島第一原発の事故に見られますように、原発事故にはほかの事故には見られない異質の危険が含まれております。一たび重大事故が発生しますと、放射性物質が外部に放出される。そうしますと、もはやその放射性物質を抑える手段が存在しません。被害は、空間的にはどこまでも広がる危険があり、時間的にも将来にわたって危害を及ぼす危険性があります。また、福島県に見られるように、
地域社会の存続さえも危うくしてしまうわけであります。こうしたことを考えますと、原発からの速やかな撤退と、それにかわる自然エネルギーの本格的導入、低エネルギー社会を真剣に考える必要があると思います。 そこで、幾つかお尋ねいたします。岡野市長は、今回の原発事故とその被害や影響などを見る中で、今日の原発に依存したエネルギー政策をどのように考えておられるでしょうか。市長の考え方をお聞かせ願いたいと思います。 また、ことしの2月、富岡市は地域新エネルギー詳細ビジョンを作成し、太陽エネルギーや水力エネルギーなど新エネルギーの導入を計画しましたが、この計画の推進について市長の考え方をお聞きしたいと思います。 先日の国会で再生可能エネルギー買い取り法が成立し、太陽光や風力など再生可能エネルギー発電で起こした電気の固定的な価格での買い取りを電力会社に義務づけることになりました。日本での再生可能エネルギーの潜在的導入可能量は20億キロワット以上と言われておりますけれども、これは原発の発電能力の40倍にもなります。電気の買い取りが義務づけられたことによりまして、太陽光など再生可能エネルギー発電は採算的にも家庭や企業で取り組みやすくなってまいりました。富岡市でも市民の皆さんに協力していただくとともに、民間企業の力もかりまして、再生可能エネルギーの本格的導入を考えてはどうでしょうか。市長の考え方をお聞かせ願いたいと思います。 次に、安心、安全のまちに向けまして、市内の街灯のさらなる整備を進めることにつきまして提案いたします。先ほど申し上げましたように、私は今回は市民生活の安心、安全の課題を中心に質問をしております。この安心、安全ということでは、市民の皆さんからは防犯の面から街灯をさらに整備していただきたい、こういう要望をたくさん聞きます。 そこで、防犯灯に関連しまして幾つかお尋ねいたします。22年度の一般会計の決算書を見ますと、22年度に市が補助をし、地区で新しく設置した防犯灯は34灯のようでありますけれども、これは市内のすべての地区からの要望にこたえた数だったのでしょうか。 同じく22年度決算書では、地区維持管理しております4,169灯が市からの補助対象になっておりますけれども、市が直接管理します街灯を含めて、公共的な街灯の数は市内全体でどのくらいになるのでしょうか。 また、防犯灯につきまして、市では設置費、修繕費、電気料などを地区に補助しておりますけれども、これにより防犯灯の設置や維持管理について、地区の負担はないと考えていいのでしょうか、実態をお聞かせ願いたいと思います。 原発事故の後、節電の面から消灯や減灯などをした街灯もあり、暗い夜道に不安を感じた市民の皆さんもいらっしゃいました。こうした中、市では市民の安心、安全、防犯の観点からパトロールなどを行い、点検をしているのでしょうか。その状況をお聞かせください。 以上、3件につきましてよろしくご回答をお願いし、この場での質問を終わります。
○議長(
市川廣計君) 市長。(市長
岡野光利君登壇)
◎市長(
岡野光利君) それでは、泉部議員さんのご質問に順を追ってお答え申し上げます。 初めに、富岡市では、作成中の地域防災計画案について見直しを考えているか、見直しをする場合どのようなことが見直しされるのかについてお答え申し上げます。富岡市地域防災計画は、市民の意見を募集するパブリックコメントを2月に行い、7月末に県との事前協議も整い、8月31日に防災会議を開催し、決定させていただきました。このため、ご指摘のように、今回の地域防災計画は東日本大震災を受けたものではありません。従前の地域防災計画は、近年頻発する局地的集中豪雨や内陸直下型地震対策など新たな防災対策が盛り込まれてはおらず、防災のかなめとして抜本的に見直しする必要がありました。いつ起こるかわからない災害に対応するため、どうしても見直しする必要があることから、震災前の内容ではございますが、局地的集中豪雨や内陸直下型地震対策などを盛り込んだ計画で1度決定させていただきました。ご指摘のように、このたびの大震災は防災のあり方に大きく影響を与えております。原子力問題や広域避難体制、避難所におけるプライバシーの問題等のさらなる問題点が浮かび上がりました。これらの問題につきましても、早急に見直さなければなりません。そのため、国及び県の防災計画の見直しを注視しながら、できる限り早く見直していきたいと考えております。 次に、富岡市耐震改修促進計画の見直しにつきましてお答えいたします。まず、この計画を策定した背景や作成までの経緯につきまして申し上げます。平成7年の阪神・淡路大震災では、地震により多数の人命が奪われ、その主たる原因は住宅建築物の倒壊等によるものでした。その教訓を踏まえて、建築物の耐震改修の促進に関する法律が制定されました。その後、新潟県中越地震や中越沖地震、福岡県西方沖地震など大地震が頻発しており、大地震はいつどこで発生してもおかしくない状況にあり、また東海地震などの発生の切迫性も指摘され、その被害は甚大なものになると想定されています。 このような中、国の中央防災会議において、建築物の耐震改修は全国的に取り組むべき社会全体の緊急課題と位置づけられ、建築物の耐震化を推進するために建築物の耐震改修の促進に関する法律が平成17年11月に改正され、効果的かつ効率的な建築物の耐震診断及び耐震改修を実施することが求められるようになりました。平成17年11月の促進法の改正において、国が建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針を定めたことにより、建築物の耐震診断及び耐震改修に関する基本的施策の方向性等が示されました。富岡市においても、国の
基本方針及び県の群馬県耐震改修促進計画を上位計画として、また既に策定されている富岡市地域防災計画、富岡市総合計画の方針や施策と内容が整合するように作成いたしました。また、計画期間の終期は、上位計画の群馬県耐震改修促進計画に合わせて平成27年度としました。 以上申し上げましたとおり、他の計画との整合を保つ必要があり、現時点では計画を見直す予定はありませんので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。なお、貴重なご意見をいただきましたので、計画内容を検証し、必要に応じて計画内容や目標を見直していきたいと考えております。 次に、自然エネルギーの本格的導入をについてお答えいたします。今日までの原子力発電は、発電能力や発電単価などの議論が先行し、放射能処理技術や廃炉技術などの問題点が余り議論されることなく、ましてや非常時のリスク管理も十分議論されることはなかったように思われます。今回の震災は、今までに体験したことのない大惨事の中で、原子力発電の経済性、危険性を含め、日本のエネルギー政策について国を挙げた真剣な議論に取り組む必要を感じている次第でございます。 それでは、まず初めに今日の原発に依存したエネルギー政策をどのように考えるかについてお答えいたします。今日原子力によって発電される電力量は総電力量の約30%で、火力発電、水力発電ともに基幹電源として重要な地位を占めるに至っております。1970年代の2度のオイルショックを経験した我が国は、石油への依存を減らし、電源の多様化を進めた結果、石油にかわるエネルギーとして原子力や天然ガスの割合を増加させてきております。この中でも原子力は、資源の安定性、経済性及び温室効果ガスを排出しないという地球温暖化対策への切り札として期待され、国がエネルギー政策の柱として導入を図ってきたところでございます。しかしながら、今回の東日本大震災に伴う福島第一原発の事故は、その影響の重大性から多くの国民を震撼させ、原子力発電の必要性について国民の議論するところとなっておりますが、脱原発に伴う廃炉や使用済み核燃料の処理技術については確立されていないことや、原子力発電を安易に排出するといった決定については、技術的課題や原子力発電に依存している現状を踏まえた認識ではないと考えております。 このような中、今回の悲惨な状況を考慮すれば、原子力発電については縮小し、原子力発電への依存度を減らしていくべきと言われております。また、並行して太陽光発電等の再生可能エネルギーの導入について拡大を進め、新たなエネルギー政策として進めていくべきとも言われております。しかし、太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーへのシフトも大いになされるべきではありますが、全原発にかわる再生可能エネルギーにシフトが可能か見きわめるまでには、まだかなりの時間が必要と考えられます。 次に、2点目の市は地域新エネルギー詳細ビジョンを作成し、太陽エネルギーや水力エネルギーなど新エネルギーの導入を計画したが、この計画の推進について市長の考えをお聞きしたいについてお答えいたします。今回作成したビジョンは、風力発電、水力発電、太陽光エネルギーについて、その利用可能量や実現性を調査したものでございます。この調査結果によりますと、風力については、安定的な風力を得られる地点は野上地区の山中のみで、建設コストや送電線の建設などコスト的に困難であるとの結論でございます。マイクロ水力発電につきましては、大塩湖を初め9地点でその実現性を調査いたしました。しかし、いずれも発電量が小さく、維持管理などのコスト問題で実用には適さないとの結論でございました。また、群馬県においても、立沢ダム、大桁ダムの2地点について予備調査を実施しましたが、発電量が小さく、利用箇所が遠方にあり、コスト的に実用には適さないとの結論でございました。太陽光エネルギーにつきましては、小中学校を初めとする公共施設21施設について調査いたしました。そのうち直ちに導入可能な施設は4施設で、耐震工事終了後に導入可能な施設は2施設との結論でございました。今回のビジョンでは、このような結果が得られておりますので、このビジョンに従いながら、今後の自然エネルギー買い取り法案の実施要綱、詳細の運用を検討する中で、その導入について推進してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、3点目の市民に協力してもらうとともに、民間企業の力もかり、再生可能エネルギーの本格的導入を考えたらどうかについてお答えいたします。市におきましては、平成22年度から住宅用新エネルギー機器設置補助金制度を創設し、太陽光発電及び太陽熱利用設備の設置について助成を行っております。本年度につきましては、東日本大震災の関係から市民の関心も高く、多くの市民の方から申請いただいており、その普及にご協力をいただいているものでございます。また、国における再生可能エネルギー買い取り法案が可決したことにより、発電が事業として成り立つ方向性が示され、多くの企業が参入してくることが予想されます。既に群馬県では研究会を立ち上げ、民間企業との連携について説明会を開催するなど、産、官連携事業についての活動も始まっております。本市においても、自然エネルギーの普及拡大を目的とした自然エネルギー協議会や自然エネルギー研究会に参加するなど、大規模太陽光発電設備の設置を促進するため、その実現について研究してまいりたいと考えております。また、今回のエネルギー買い取り法案における電力の買い取り価格等の詳細が決定されておりませんので、その内容について注視し、取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。 次に、安心、安全なまちへ街灯のさらなる整備をのご質問につきましては、実務的、数値的内容となりますので、
総務部長からお答えを申し上げます。 以上、壇上からの答弁とさせていただきます。
○議長(
市川廣計君)
総務部長。
◎
総務部長(
尾高良行君) 命によりまして、泉部議員さんの安心、安全のまちへ街灯のさらなる整備をのご質問に順を追ってお答え申し上げます。 初めに、平成22年度に市が補助し、地区で新設した防犯灯は34灯のようだが、これは地区からの要望にすべてこたえた数かについてお答え申し上げます。平成22年度に旧富岡市地区において市が助成し、地区が設置した防犯灯は34灯で、これは同年の6月までにいただいた設置要望のすべてにこたえた数でございます。旧妙義町地区は、地域振興課において要望のあった13灯を全額市費負担で設置しております。また、昨年度は防犯灯の設置事業終了後、2灯の設置要望があり、これにつきましては助成対象とすることができなかったため、全額地元負担で設置していただきました。なお、防犯灯設置に際しましては、区長さんには毎年5月までに申請していただくようお願いしております。 2点目の市が直接管理する街灯を含め、公共的な街灯の数は市内全体でどのくらいになるのかについてお答え申し上げます。市内の防犯灯等公共的な街灯の設置数でございますが、旧富岡市地区の防犯灯は4,203灯、旧妙義町地区の防犯灯は701灯、道路関係の街路灯は65灯、商店街等の街路灯は698灯、公園等の街路灯は121灯、その他は45灯で、富岡市が管理関係する公共施設等の把握できた街灯の合計は5,833灯でございます。 3点目の防犯灯について、市では設置費、修繕費、電気料などを補助しているが、防犯灯の設置や維持管理について地区の負担はないと考えてよいのかについてお答え申し上げます。防犯灯の設置費、維持管理費用等でございますが、まず設置費については、旧富岡市地区におきましては防犯灯の1灯当たりの設置補助額の上限は1万8,000円でございます。補助対象になった34灯の設置費は76万7,609円で、補助額61万1,500円で、地元負担は15万6,109円でございます。旧妙義町地区は13灯全額市費で設置しております。地元負担はございません。 次に、維持管理費用については、旧富岡市地区の修繕費補助は1灯200円を上限とし補助しているもので、補助対象修繕費は263万9,370円で、補助額は87万6,833円、地元負担は176万2,537円でございます。このほか修繕費が補助限度額を超えますと、補助申請書を上げていただいておりません。これらの修繕費も地元負担となっております。旧妙義町地区は、電球交換費用は地元負担で行いますが、器具の更新は全額市費でございます。 次に、4点目の市では市民の安心、安全、防犯の観点から、原発事故後パトロールなどを行い、点検したのかについてお答え申し上げます。安全、安心の観点からの防犯パトロールでございますが、東日本大震災後、市の管理する街路灯の一部につきまして、上部機関の指導により、節電のため消灯した箇所がございますが、これにつきましてもその後安全、安心の観点から消灯を取りやめております。防犯灯につきましては、消灯したところはございませんが、市や団体でパトロール、点検させていただき、電球が切れている箇所等地元区長さんを通じ、修繕をお願いしたところであります。また、地域の自主防犯組織でも積極的に防犯パトロールを行い、ご協力をいただいております。市では、これからも地域の皆さんと連携をとり、安全、安心を図っていく所存でございますので、よろしくお願いを申し上げます。 以上、第1質問の答弁とさせていただきます。
○議長(
市川廣計君) 21番。
◆21番(泉部敏雄君) ご答弁ありがとうございました。大変質問項目が多かったのですけれども、一つ一つにご丁寧なご答弁をいただきました。 それでは、再質問をさせていただきたいと思います。今回質問の方式を一問一答というふうに通告しておりますので、大きな設問ごとに質問を区切らせていただきたいと思います。 それでは、初めに防災計画についてちょっとお尋ねいたします。富岡市の新しい地域防災計画は、ご答弁によりますと、7月末に県との事前協議が調い、8月31日に市の防災会議を開催して決定をしているということのようであります。そういう中でも東日本大震災を受けて、見直しを早期にやるというお答えでした。そこで、幾つかお尋ねしたいと思います。 群馬県の対応を見ますと、先ほど申し上げましたように、大沢知事は5月30日に県の地域防災計画を抜本的に見直す考え方を明らかにしております。また、8月26日付の上毛新聞によりますと、県内市町村のほとんどが地域防災計画の見直しを具体的に検討しているようであります。私は、これらに比べますと、富岡市の対応は大変遅いように思うのです。たまたま新しい防災計画の作成の途上にあったということもあるかもしれませんけれども、やはり市民の安心、安全につながることですから、迅速に対応することも必要だと思います。市長の考え方を改めてお聞かせ願いたいと思います。 この8月26日の報道によりますと、上毛新聞が県内の市町村にアンケートを行ったと。その中で多くの自治体の防災計画の見直しというのが明らかになったわけであります。この上毛新聞の設問を見ますと、1、地震被害想定の変更、2、放射性物質の観測体制、3、原子力災害を想定した医療体制、4、県市町村内住民の避難体制、5、県市町村外からの避難者受け入れ体制、6、その他となっていたようであります。このアンケートに対しまして、県内のそれぞれの市町村がかなり細かく回答しておりました。ところが、富岡市の欄を見ますと、6のその他だけだったのです。よそが具体的にこういうことを改善していきたいなという方向を示しながら、なぜ富岡市はそうした方向が示せなかったのか。その辺の実情を少し聞かせていただければというふうに思います。 また、新しい富岡市のこの地域防災計画では、局地的集中豪雨や内陸直下型地震対策が盛り込まれているようでありますけれども、それはどんなものなのか、概略をお聞かせ願いたいと思います。1931年9月、昭和6年ですけれども、ここに発生しました寄居町付近を震源としました西埼玉地震では、群馬県内でも死者が出ておりますけれども、富岡市の地域防災計画ではこうした過去のどのような地震が考察されているのか、お聞かせ願えればと思います。まず、これらについてご答弁をいただければと思います。
○議長(
市川廣計君)
総務部長。
◎
総務部長(
尾高良行君) それでは、泉部議員さんの再質問に順を追ってお答えを申し上げます。 初めに、大沢知事は、5月30日に県の地域防災計画を抜本的に見直す考えを明らかにしている。また、8月26日の上毛新聞によると、県内市町村のほとんどが地域防災計画の見直しを具体的に検討しているようである。富岡市の対応は遅いのではないかにつきましてお答えを申し上げます。富岡市におきましても、広域避難体制や避難場所におけるプライバシー等の問題点を今回の東日本大震災支援の教訓を踏まえて見直しを始めております。原子力問題や広域避難体制については、国及び県の見直し内容を注視しなければなりませんが、できる限り早く見直しをしていきたいと考えております。 次に、上毛新聞の市町村アンケートでは、多くの自治体が見直しの内容について具体的に回答しているが、富岡市は具体的内容に触れず、その他と回答しているが、なぜかについてでございますが、本市から上毛新聞社への回答は全面改定と回答いたしましたが、新聞紙上ではその他となったようでございます。 次に、富岡市の新しい地域防災計画では、局地的集中豪雨や内陸直下型地震対策が盛り込まれたようだが、概略どのようなものかについてでございますが、局地的集中豪雨については避難勧告等の発令基準を国の避難勧告等の判断伝達マニュアル作成ガイドライン及び県のモデル基準に基づき作成し、前橋気象台の助言を受け、修正し、策定いたしました。また、より具体的に災害対策本部等の設置基準を作成し、初期対応に万全を期すようにいたしました。 次に、内陸直下型地震対策でございますが、より明確に緊急登庁職員の制度を地域防災計画に位置づけ、地震の震度別動員規模も拡大いたしました。また、災害警戒本部の設置規定も新たに設け、災害の規模や状況に応じて柔軟に対応できるよう計画を策定いたしました。 次に、1931年、昭和6年の西埼玉地震では群馬県内でも死者が出たが、地域防災計画では過去のどのような地震が考察されているのかにつきましてお答え申し上げます。群馬県には直接大きな被害はありませんでしたが、新潟県中越地震及び中越沖地震を中心に考察をいたしました。なお、被害想定につきましては、群馬県が地震被害想定で考えている群馬県南西部地震を想定いたしました。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 21番。
◆21番(泉部敏雄君) 今のご答弁ですと、例えば地震の場合、富岡市は群馬県が想定している群馬県南西部地震を考えているのだということのようです。この富岡市の地震想定は、この南西部地震でいきますとマグニチュード7、震源断層の深さ5キロとなっているようであります。これを先ほど紹介しましたお隣の寄居町を震源とする西埼玉地震と比べますと、ちょうど同規模なのです。この西埼玉地震はマグニチュードが6.9、震源の深さは3キロ。まさにこの富岡市が想定するのと同じです。先ほど申し上げましたように、この西埼玉地震でも群馬県で5名の方が亡くなり、負傷者が30名ほど出ていると。この5名のうち3名は南牧村で亡くなっているわけです。そういう意味では、他人事ではないわけであります。しかも、ご案内のように、富岡市の周辺では平井断層とか磯部断層というのが広く知られております。富岡市は揺れにくい地盤の上にあると安易に考えずに、私は市民の皆さんに過去のこうした事例を、あるいは断層の様子をしっかり情報として伝達していく必要があるように思います。ぜひお願いしたいと思います。これは要望であります。 それと、あと蛇足なのですけれども、よくこうした立派な計画ができますと、こういう大変立派な本をつくることが多いわけですね、富岡市の場合にはお金をかけて。今回の防災計画はすぐすぐ大幅な見直しをするということですから、一応防災会議で決定したといえども、こんな立派なお金をかけた印刷物でなくて、皆さんが読めばわかる程度にしておいて、見直しが済んだ後、必要があればこうした本にしていただきたいということをお願いしておきます。時間の都合があるので、これについてはご答弁は以上で結構でございます。 次に、富岡市耐震改造促進についてお尋ねしたいと思います。これは、これまた立派な本ができておりまして、富岡市耐震改修促進計画と、22年2月というふうになっていますけれども、これが私どもが富岡市が持っている耐震計画だということで理解しています。これについてご答弁ですと、見直しがないということのようであります。そこで、幾つか内容について聞きたいと思います。この耐震計画ですと、平成27年までの耐震化率の目標を75%としております。これを達成するためには449件の耐震化が必要というふうになっておりますけれども、これについて進捗の状況を聞かせていただきたいと思います。 また、9月の富岡市報を見せていただきましたらば、この5ページに建築物防災週間というのが特集で載っておりました。この建築物の防災週間は8月30日から9月5日ですよと。その中にいろいろなことが書いてあったのですけれども、これを見ますと木造住宅の場合、耐震診断は無料で受けられるというふうになっております。市内でこの耐震診断をどのくらいの方が受けているのか、お聞かせ願いたいと思います。また、同じくこの中では、
ブロック塀の安全点検も無料で行いますよというふうに載っております。地震になりますと、
ブロック塀が倒れてけがをなされる方もいらっしゃいます。この
ブロック塀の安全点検についてもどのくらいの方が利用なされているのか、ご答弁いただければと思います。 以上についてお願いします。
○議長(
市川廣計君)
都市建設部長。
◎
都市建設部長(武田隆夫君) 富岡市耐震改修促進計画につきましてお答えをいたします。 初めに、耐震化の進捗状況についてお答えをいたします。耐震性のない住宅の耐震化の促進につきましては、広報とみおかを通じて耐震診断を受け、耐震改修を行うよう呼びかけておりますけれども、現時点では耐震化を行った住宅の具体的な数値は把握しておりません。 次に、木造住宅耐震診断の実施状況につきましてお答えをいたします。これにつきましては、広報とみおかや富岡市ホームページを通じて耐震診断の受診を呼びかけております。現時点の実施状況でありますけれども、平成21年度が3件、平成22年度はゼロ件であります。本年度が2件、合計5件でございます。 次に、
ブロック塀の安全点検表の配布や点検状況につきましてお答えをいたします。
ブロック塀の安全点検は、大規模震災時に
ブロック塀の倒壊による災害を防ぎ、地域住民が安全に避難することができるような
まちづくりのため、避難路や通学路等に設置されている危険な
ブロック塀の把握を目的として行っており、富岡市においても建築物防災週間にあわせて広報とみおか9月号で広報したところであります。しかしながら、現時点での点検表の配布や問い合わせはございません。なお、住宅の耐震化や
ブロック塀の点検は、所有者の意思に依存しておりますので、今後も引き続き広報とみおかや富岡市ホームページを通じて耐震化の促進に努力してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 21番。
◆21番(泉部敏雄君) この耐震改修の関係なのですけれども、今ご答弁いただいたように、一応市の広報等々で市民の皆さんに耐震診断あるいは
ブロック塀の点検を呼びかけても、なかなかこたえが返ってこないと。大変私は深刻なことだと思うのです。これをただ単に市が呼びかけたのにこたえてこない市民が悪いという位置づけではなくて、私は本当に安心、安全の立場から、市が責任を持っていこうということにつきましては、ただ周知すればいいということではなくて、実際に実効あるものになるようにぜひお願いしたいと思います。もちろんそれぞれ持ち主の方が第一責任ですから、市が押しつけるわけにいきませんけれども、ぜひこうした診断、改修が進められるように力を入れていただきたいと思います。これも残り時間があとわずかなので、以上でおしまいにしたいと思います。 次に、まだ幾つかあるのですけれども、自然エネルギーのことについて少しお尋ねいたします。あらかじめ再質問でこんなことをお尋ねするよというふうに通告してあるのですけれども、時間の関係で幾つか飛ばしますので、飛ばした形でご返事いただければというふうに思います。 先日9月7日の上毛新聞を見ましたらこの上毛新聞の論説というところがありました。それを見ましたら、脱原発の行程づくりを急げというふうに呼びかけておりまして、徹底的な省エネと再生可能エネルギーの大幅な拡大ということを訴えておりました。私は大変当を得たといいましょうか、今の時期に合った論説だというふうに思いました。ぜひ市長もそういう立場に立って市のエネルギー政策を考えていただきたいということをこの面ではお願いしておきたいと思います。 それで、富岡市の地域再生エネルギーの関係なのですけれども、これも大変立派な計画書ができているのです。これが最近いただいたやつですけれども、地域新エネルギー詳細ビジョンと、大変細かくいろいろ出ております。しかし、これを読んでみますと、結果的にはいろいろ検討したけれども、市内ではなかなかこの自然エネルギーの活用が難しいよと、結果的には太陽エネルギーぐらいだということのようです。しかし、そう言っているとなかなか今の時世に富岡市だけが置いていかれてしまうと思うのです。ですから、私が第1質問でお願いしましたように、ぜひ積極的に公共施設あるいは市民の皆さんのご協力をいただいて、太陽エネルギー等の可能な施設を導入する、あるいは民間企業にもお願いしていくということをぜひ積極的にやっていただきたいということをお願いします。 私は、それでいわゆる脱原発という世論が多いわけですから、私もそういう方向に進むことは今大変重要のように思うのです。特に原発の事故を見ますと大変な影響を与えるわけですから、ぜひそういう方向を行政としても考えていく必要があるのではないかというふうに思います。もちろん市長がご答弁がありましたように、原発を即やめて電力が不足してしまうと。そのことによって社会生活が混乱する。こんなことがあってはならないと思うのです。だから、では原発をやめて、すぐ火力発電にしようかと。そうすると、今度はCO2が出るということになってしまうと思うのです。そうすると、やっぱり皆さんが期待しているような再生可能エネルギー、自然エネルギーに力を入れていく、シフトしていくということが大変重要だと思うのです。 それで、これは群馬県の広報ですよ、9月号なのですけれども、これもトップ記事で特集で新エネルギーを言っているわけです。つまりこうしたものが報道されるということは、私は行政が先頭になって今新しいエネルギー政策を考えていくよということが県民に対するPRにもなると思うのです。せっかくこんな立派な本をつくっても、これが机に置かれて、市民の方の目に届かないのでは、なかなか活用されないと思うのです。ですから、私は県が行うような広報を活用する等を通して、行政としても新しい新エネルギーの方向に一生懸命頑張っているのだよということを示しながら、市民の皆さんの協力、民間企業の皆さんの協力を得るという方向にぜひ進んでいただきたいということをお願いします。この問題もあと時間がわずかなので、以上にさせていただきます。 最後の設問で、街灯の整備、防犯灯の整備についてお尋ねしました。防犯灯の設置では地元負担が生じておりました。設置費で15万6,000円、修繕費で176万3,000円。何でこのぐらい市が持って、費用を持って、安心して街灯が設置できる、安心して街灯を管理できる、そういうことをしないのかなというふうに私は思いました。事によると、こうした地元負担が足かせになって、例えば行政区境とか、自分の行政区の端っこ、隣の行政区に関係することは少し設置をやめておこうと、ためらいがあったら大変なことだと思うのです。そういう意味で、私はもっと必要なところに街灯が設置できるように、地元負担なしでこうした設置や管理ができるようにぜひ市には努力していただきたい。これは要望にしておきます。 幾つかお答えいただきたいのですけれども、先ほど市では、市や団体でパトロール、点検をして、電球の切れているところなどを地元の区長さんにお願いして改修したということだったらしいのですけれども、この実績は何カ所ぐらいだったのか、少し聞かせてください。 また、私が通ります鏑川には大きな橋が幾つかかかっているのですけれども、この鏑川にかかる橋の上の街灯といいましょうか、この間すべて消されていたのですね、真っ暗です。最近少しまた間引きで点灯されましたけれども、なぜこういうときに、パトロールしながら、こういう真っ暗な橋があることに気がつかなかったのか、疑問でならないのです。実は、私も出先機関にお願いしました。まさか市会議員とは名乗らなかったので、一市民という形でお願いしたのですけれども、残念ながらすぐには対応してもらえませんでした。私は、やっぱり市が行政責任が追うという意味では、もっと前向きにこの問題を取り組む必要があるように思います。 それでは、1件について、そのパトロールした結果、どのくらい改修されたのか、お答えいただければと思います
○議長(
市川廣計君)
総務部長。
◎
総務部長(
尾高良行君) お答え申し上げます。 市や団体でパトロールを点検し、電球の切れている箇所につきましては、実績は5カ所でございます。防犯灯につきましては、各行政区が設置し、管理しておるものでございますので、各行政区において地元市民の皆様から組長さんや区長さんに連絡があり、切れた電球の交換をしていただいております。自助、共助、公助の考え方で対策を進めなければならないと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。 以上でございます。
○議長(
市川廣計君) 21番。
◆21番(泉部敏雄君) それでは、この防犯灯のことについて、あとわずかな時間ですけれども、お尋ねしたいと思うのですけれども、今のご答弁、防犯灯の設置や修繕、電球の交換ですけれども、これは自助、共助、公助の考え方で進めていくのだと、だからぜひご理解をということのようなのです。私も防犯灯の設置や管理というのは、地域の実情をよく知っております地元の皆さんが中心となって行う方法はよいと思うのです。ですから、これまでもそういう形で地元の皆さんの力をかりて整備されてきたわけですから。ですから、私はこの骨組みを変えろと言っているのではないのです。私は、地元がやった努力、協力に足らないところがあるならば、それを市が補うと。それこそ私は公助だと思うのです。 先ほどパトロールや点検をしたら5カ所の改修が行われたと言うのです。私がこの間車を走らせますと、今現在でも5カ所の電灯が切れているところがある。車をものの10分も走らせれば、5カ所ぐらい電気がつかないでいる蛍光灯がありますよ。たくさんあるのですね。なぜ市が一生懸命地域の皆さんにご協力してパトロールしたのに、5カ所しか、こんな広い市内で5カ所しか電球の切れているところが見つからなかったのか。不思議でならないのです。ぜひこうした問題がないように、市も行政区の方にお願いして取り組んでいただきたい。場合によったらば、きょうは街灯、防犯灯を点検する日というものを年に何日か設けて、地域の皆さんにご協力しながら、市も出かけていって点検するというような形で、ぜひ暗い夜道をなくす。市民の皆さんが、道が暗いがために災害に遭う、犯罪に遭うということのないようにしていただきたいと思います。 なお、この質問をした後、随分改善されるなと思いましたら、まだ鏑川にかかる橋で真っ暗な橋があるのです。私がうちへ帰る鏑橋なのですけれども、いわゆる井戸沢橋というやつですね。あそこはまだ街灯がついていません。機械は五つあるのですね、電気が。消えたままです。向こうの新鏑橋は8月の末だか9月の上旬に1つ置きにつけていただきました。しかし、まだ現在でも橋が真っ暗というところがあるわけです。こういうことを見落としていて、市民の皆さんが危険な思いに遭うということのないようにしていただきたいと思うのです。明るい富岡市をつくる。街灯の面でも明るい富岡市になるようにぜひお願いして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(
市川廣計君) 以上で21番 泉部議員の質問は終了いたしました。 以上で
一般質問は終結いたしました。
△延会
○議長(
市川廣計君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会としたいと思いますが、これに異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり)
○議長(
市川廣計君) 異議なしと認めます。よって、本日の会議はこれをもって延会することに決しました。次の本会議は、明日午前10時から開きますので、ご出席をお願いいたします。本日は大変ご苦労さまでした。 午後 3時34分延会...